シート張替え


シートは、体重を支えてくれる大切な部分です。
でも、雨曝しだったり、雪が積もったり、ゴミが付いたり、人1人が乗り続けたり、
過酷な環境に置かれている部分でもあります。。
そのため、革がダメになって硬くなったり、さらにいくと革が破れたり、もっといくと中のウレタンシートに穴が開いたり…
そうなると、快適なライディングのためにあるシートが、不快を与えるものに成り下がってしまいます…(-_-;)

そうならないように、革が硬くなったら交換しましょう!
革が破れるまでいくと、雨で中のウレタンが水を含み、晴れていてもお尻が濡れてしまうということに…

張替え自体は、メンテ技術はほとんど必要無いですが、そこそこ大変です(^-^;
でも、快適なライディングのために、苦労は惜しまないようにしましょう!


●交換時期

・シートの革が硬くなったら
・シートに穴が開いていたら
・自分色に替えたかったら


●用意する物


・シート革(2200円/m)

・低反発ウレタン(45x45 1050円)

・タッカー(1000円ちょい)+ステープル(6o 100円ちょい)

・速乾性合成ゴム用ボンド(値段忘れた…)

・ラジオペンチ
・カッター
・糸のこぎり(必要ならば)
・メガネレンチ<10>
・裁縫道具

・気合と根性


●作業

1.シート取り外し

まず、バイクからシートを取り外します。
で、家に持って行きます。
この作業は、当然屋内じゃないとできません。

で、これが外したシート。
ぼろい部分を拡大すると↓↓

自分で言うのもなんですが、『何でここまで放置してたんだ?』って思います_(^^;)ゞ
しかも、ビニテで補修してある部分はもっと酷いことになってます。。

とりあえず、最初にすることはベルトを外すこと。

まぁ、説明不要。
レンチ<10>で外します。

で、次はシートを外します!

使ったのは、この釣用のペンチ。
まぁ普通のラジオペンチで構いません。


で、こんな感じで止めてあるので、

革を引っぺがして、、、

引っこ抜く!!!

まぁ、もっと革が硬くなければ、引っぺがしたときに一緒に外れてくれたりするのかも知れませんが、
自分のシートは、20年近く交換してないものなので、パリッパリでした。。(^^;
ステープルの一部は、下の写真のように折れてました。。

引っこ抜くと、いくつか途中で折れて中に残っちゃったものもありましたし…(^^;;

で、全部剥がすと、

ウレタンシートが出てきます☆(*^^)
…いやぁボロい!!(ーー;)

ボロい部分を拡大すると、
 
左は座席部分、右は後部座席。
革が切れたり穴が開いた部分のみこんな感じになっちゃってます。。( ̄□ ̄;
特に、後部座席のは酷いですね…
まぁこれは、烏か子供にほじくられたみたいなんですけどね。。
意外に酷いのが左。
ここは亀裂した革に乗っかってたせいで、革がめり込んで割れてしまったのですが、
ここから雨が染み込み、座ると常に濡れる仕様に…( ̄△ ̄;)

で、次はこのウレタンをシートベースから取り外します。
これは、接着剤で付いてますが、結構楽チンに剥がれてくれます。

剥がしたシートベースと革はこんなです。

このシートベースには、紙やすりでもかけておきましょう。
打ち込まれたステープルのせいで段差だらけなので、それを均すためですね。
あとは、古い接着剤も邪魔なんで、軽く洗ってやすりをかけておく感じです。


2.ウレタン補修

さてさて次は、ことごとく穴が開き、廃品になりそうなウレタンを補修します。
これは、ちょっとめんどくさい…

補修には、低反発ウレタンを使いました。
いつも長時間乗っていると、お尻が痛くなってきてしまいます…(ーー;)
低反発ウレタンなら、ましかなぁと思いまして、最寄のホームセンターで買ってきました。
始めはここ(左メニュー下にある外装−シート)を参照にして低反発枕を使おうと考えてましたが、
低反発ウレタン素材がそのまま置いてあったので、ラッキー☆と買ってきました(*^^*)

ただ、このウレタン、安物のようで、弾力性が均一じゃなかったので、
置いてある商品全てを袋の上から押して弾力性を調べて、一番まともそうなものを選びました。
それでも、日焼けして端が変色してましたが…
まぁ、中に入れちゃうもんなんで色なんて関係ないですけどね。
もっと高品質を求めるなら、ウレタン枕なんかを代用する方がいいかも。。

では、作業はと言うと、まず元のウレタンシートを切り取ります。
これは、低反発ウレタンを乗せるときに、そのまま乗せたんじゃかなり盛り上がるので、乗せる分だけ切り取っちゃいます。
切るときは、大きめのカッターか、糸ノコがあると便利です。
そう、ギコギコギコと。
一応、切る場所にを引いておいた方がいいですね。
なかなか真っ直ぐ切るのは難しいので。。
でも、これだとシート中央が上手く切れませんでしたが…(-_-;)
もっと長いノコギリがあると便利なんですけどねぇ。

で、切り取ったらこんなんなります。

実際、これじゃ厚すぎたので、もう少し切り取りましたが。。

前部座席はカーブに合わせて切ると…

実際、低反発ウレタンの厚さにもよりますが、もっと切って良いと思います。
あと、切ったらウレタン周りの角を金属のヤスリなんかで削って、均します。
そうしないと、ちょっと痛いかもしれません。
まぁ、上から低反発ウレタンを乗せるので、大丈夫っちゃぁ大丈夫ですが(^^;

で、次は、低反発ウレタンを切ります!
最初はシートに合わせて大まかな形に切って、はみ出てる部分などを切って形を整えます。
ちょっと、写真は撮り忘れてました…<(_ _;)>
あと、自分のシートはタンクと当たる部分が無くなっちゃっているので、それも作りました。

また、後部シートは、ウレタンを乗せたら厚くなりすぎてたので、低反発ウレタンの方を切って厚さを調整。
結構、元のシートが薄くなっちゃってたので、それ以上切る勇気がありませんでした。。
前部シートは、形を整え、そのまま乗せました。

で、形を整えたら、シートを貼り付けます!
まずは、元のシートをシートベースに貼り付けます。
これは、速乾性の合成ゴム用ボンドを使いました。
速乾性ってのが良いらしいです。

シートベースとウレタンにボンドをつけて薄く伸ばし、貼り付けます。
そんなにベタベタ塗らないでも、結構しっかり付いてくれますよ(*^^)
で、同じように、低反発ウレタンも貼り付けます。
ボンドは一本でギリギリでした。。(^-^;

仕上がりはこんな感じ。

えぇ、サイドのヤツはいりませんでした…(_ _;)
なんか、やたらと隙間が出来ちゃったんで、付けといた方が良いかなぁ〜?と思い着けたんですが、
これが邪魔で足が開き気味になり、ニーグリップがしづらくなってしまいました。。
まぁ、慣れればそこまで気にはならないのですが、でもちょっとイヤ…


3.革の裁断

さてさて、いよいよ大詰めです!
まずは革を切りましょう!
…と言っても、大雑把に。。
シートに合わせて大体の大きさに切りましょう。
ただ、少し大きめに。
でないと、貼る時に苦労します。。(6 ̄  ̄)ポリポリ
まぁ、1mなら半分ぐらいで足りますよ。

で、切ったら立体裁断をします。
ホントは、全周囲行なうのがベストで、純正品はそうなってますが、実際やるのは非常に大変。。
なので、タンク部分のところだけ行ないました。

まず、こんな感じでシートベースを逆さまにして、革の裏地に線を描き、
それよりも2cm程度広めに革を切ります。
で、次に、写真は撮ってませんが、シートベースの内側のカーブに合わせて小さめの革をピッタリ当て、線を引きます。
写真にある細長いやつだと、ちょっと小さすぎたので、もう少し大きな切れ端を使いました。
切った後には、切り口がちゃんとカーブしているか確認して下さい。

そしたら、大きな革と小さい革を縫い付けます。

これが結構大変で、あまり隙間を開けないほうが当然強度が高くなるので、狭めにチョコチョコチョコと。。
かなりキツめに縫い付けた方が良さそうです。
縫い方は、自分は適当なので、もっと良い縫い方があると思います。
あまり手本とはしないで下さいね(^▽^;)

(後記)
実際、この縫い方だと糸が簡単に切れちゃいます…
もっと強い糸を使って、強固な縫い方をすれば良かった…、と後悔しても後の祭り…(-ω-;)ウーン
まぁ、タッカーでの固定で一応持ってますが。。


この作業、結構、根気のいる作業です。。(^-^;
これを全周囲やる気力はありませんでした…
でも、全周囲やれば、革がピッタリ合うので、綺麗に仕上がるのだと思います。
気力と時間がある人は、やってみて下さい!

で、縫い終わると、ちゃんとカーブして、立体になっているか確認。

こうなることで、シートベースのカーブにバッチリ合ってくれます☆(^▽^)/

さていよいよ革の裁断が終わったので、貼り付けです!!(`0´)ノ オウ!


4.革貼り付け

まずは、立体裁断した部分を貼り付けます。
この時、使うのは、タッカー・ステープル・ラジオペンチです。
特にラジオペンチが無いと上手くいきません(^^;;
まぁ打ち込みがかなり強力なタッカーなら大丈夫でしょうが、
ホームセンター等で売ってる1000円台のタッカーでは、まず不可能!でしょう。
なぜなら、、、

こうなるから。。
いや、サイドなどをやるときなんて、打ち込めて無い事が多いです…( ̄Д ̄;;
なんで、ラジオペンチを使って、、、

こうして…

押し込む!(`□´;)
反対も…

押し込む!(`□´;;)
それでなんとかなります。。

この作業を全周囲やらなければなりません…
ラジペンを持ってる手が、非常に痛くなってきます…

まぁそこは男の子なんで我慢して、前側を止めたら、次は後ろ側!
少し引っ張りながら貼り付けます。

で、今度は問題のサイド!
これはかなり引っ張って引っ張って貼り付けます!!( ̄□ ̄;
ここが根性の見せどころ!!!!
片側を引っ張って仮止めして、もう片方を引っ張って仮止めして、反対の仮止めを外して引っ張って貼り付けて…
を繰り返します。。( ̄△ ̄;)
シワが出来るので、そのシワを引き伸ばす方向(シワの走行に対して直角)に引っ張りましょう。
革は、ドライヤーで暖めて上げると伸びやすくなるそうなので、暖めながらやるといいです。
カーブするとこが非常に大変ですが、頑張って下さい(^^;;

これなら、全周囲立体裁断をやった方が楽なのかも知れませんね…(w_−; ウゥ・・
裁縫が嫌いじゃない人は、そっちがいいかも。。
シートも綺麗に仕上がるだろうし。。
まぁ自分は面倒だったのでそのままやりましたが…

で、根性で全周囲やったら、ようやく完成一歩手前です!

こんな風にはみ出てる革を切り取ってやります。
あまりステープルのすぐ側では切らないようにしましょう。


ようやく出来上がり。。ε=( ̄。 ̄;A フゥ…
最後に全周囲にステープルを隙間無く打ち込みましょう。

外れちゃったら泣きそうですからね…
もっと打ち込んでも良いと思います。

で、完成図!!

シワだらけ…( ̄△ ̄;)
まぁ、素人ですんで、これぐらいでいいです。
これ以上、頑張る気力はありませんでした…(-ω-;)
別にシワがあっても、座ってるぶんには影響はありませんので。
before-afterはこんな感じに☆

ここまで変わると気持良いもんです《《《《♪♪(*´▽`*)ノ゛うふふ〜

ちなみに、打ち込みに失敗したステープルはこんな感じ。。

山盛りです(^^;;
サイドでは、3回に1回ぐらいしか打ち込めませんでした。。
ステープルは6oを使いましたが、カーブの所は8oでいいかも。
革が重なってシートベースまで届かないことが、間々ありました。。(;^_^A アセアセ・・・

で、切り取ったウレタンは、、、

なんか、パンの切り屑みたい。。
これの細かいヤツが飛びまくってて、しかも静電気で服とかに付いてて困りました…
終わったら掃除もしっかりとしましょう〜!

最後にベルトを元に戻して、シートをバイクに取り付け、終了〜☆(*゚▽゚)ノ


●感想

シートはムニムニ♪(*V∇V)ウフフフフ
座っててもお尻、痛くない♪
座っててもお尻、濡れない♪
頑張った甲斐がありましたよ!o(*^▽^*)o~
まぁ、ニーグリップを邪魔するウレタンはいただけませんでしたが。。
それと、シワがちょっと気になります(^^;

しっかし、非常に疲れる作業でした…(_ _;)


kb4_6.gif