フロントフォークオイル交換


フロントフォークは、もちろんクッションのためにあります。
中には、スプリングとオイルが入っています。
当然、年数が経つとオイルは劣化してきます。
そうなると、動きが悪くなるので、交換しましょう、と言うことです。

とはいえ、そうそう換えるものではありません(^^;
多くは、オイル漏れがあった場合に換えることになります。
ちなみに、本当はOHをした方がダストシール等も換えられるので良いのですが、
特殊工具などが必要となってくるので、無理そうな人はこっちで処置しちゃいましょう(^ー^)ノ


●整備時期

・フロントフォークのクッション性が悪い場合
・オイル漏れがある場合



●用意する物

・フォークオイル
・オイルスッター(2L)

・パーツクリーナー

・レンチ<8,10,12,14,17>
・六角レンチ<17> or
長ナット<M10> 
・±ドライバー
・車載工具

・ジャッキ
・グリス
・ピカール(金属研磨剤)
・オイルレベルゲージ or 注射器+耐油チューブ
・定規
・プラスティックハンマー or 木槌
・タコ糸 or 針金


●作業

1.準備段階

まず、フロントフォークを外すために、ブレーキキャリパー・ハンドル・フロントタイヤを外さなければなりません!(`0´;)
これがまず大変…(;´Д`A ```

まずはキャリパー から!
…ってこれは簡単ですね(^ー^)ノ

写真のフロントフォークに付いてるボルトをレンチ<12>で外すだけ。
で、外したままだとぶら下がってしまうので、タコ糸か針金でキャリパーをフレームに吊り下げるようにします。
あと、外したボルトは、キャリパーに付けときましょう。
なくすと大変ですからね。。

次はハンドル を外します!
これは、少々面倒でした。。(^^;
ハンドルを外すには、まず根元の割り締めボルトを緩めます。

この写真だと見えませんが、矢印のところに2つボルトがあります。
外す必要はないので、緩めるだけにしておきましょう。
次に、矢印のキャップを外します。
これは、爪でチョチョッとしてやると外れます。

外したら、こんな感じ。

これを横から見ると…

根元にクリップがあるのが分かりますね?
これは、ハンドルが外れないように留めてあるものなので、外します。(^▽^)/
−ドライバーかキリみたいなもので、外しましょう。
結構柔らかいので、大丈夫です☆
で、これを外すとハンドルが外せるわけですが、、、硬くて外せませんでした…( ̄Д ̄;;
上下左右に揺すっていくと、少しずつ上に上がってくれますが、もし外せなそうな場合は、後に回しちゃいましょう。

で、ついでに出てきた、でっかいボルト。
これも緩めときます(。--)ノ
とは言っても、こんなでかい六角レンチ(17mm)なんて持ってません…
買おうとすると、700円以上します…( ̄Д ̄;;
なんで代用品!

これ!
長ナット<M10> です!
これを差し込んで…

17mmソケットレンチでやれば、全く問題ありません( ̄ー+ ̄)
ちなみに、この長ナット、7〜80円でした♪(*゚▽゚)ノ
あくまでここでは緩めるだけ なのを忘れないようにしましょう!
これを外すと、中のスプリングの力で、蓋が飛び出してきちゃいます。。
外すのは、後に回しましょう。(^^;

さて次は、タイヤ外しです!(^▽^)/
…とその前に、フェンダーを外しちゃいましょう!
まぁこれは、ボルトで固定されているだけなので、簡単ですね♪(*^^)
フェンダーは傷が付きやすいので、置くときに注意しましょう!

次にフォークの下のネジを外します。
 
矢印のですね。
4つあるので、ちゃちゃっと外します。
外したら、車載工具の大きなメガネレンチを使って、左の写真の矢印のでっかいボルトを緩めます。
これは、リアタイヤのと同じ要領で。。
で、緩めたら、ここでジャッキアップ!
ボルトを緩める前にジャッキアップしちゃうと、ボルトを緩める時に不安定で作業がしにくいので、
緩めるまでは上げないでおきましょう。
ジャッキを当てるポイントは、よく分からなかったので、R側はオイルパンの淵、
L側は冷却水を排出するところの奥にしました。(写真の撮り忘れ…<(_ _)>)
ちなみに、上げるのは、タイヤが浮かないギリギリが良いです。
浮いちゃうと、アスクルを抜くのが大変になっちゃうので。。

で、持ち上げたら、緩めたアスクルを外します↓
 
↑の左の写真の方に穴が開いているので、六角レンチを差し込んでグルグル回しながら引き抜いていきました。
もし、抜けそうにないときは、右の写真のようにボルトのあった部分へ何か入れて(自分は14番のレンチソケット)
プラハンか木槌で叩いてやると、抜けてくれます!(^ー^)ノ

で、アスクルが抜けるとタイヤが外せます!

ゴロゴロゴロ〜 っと。
ブレーキディスクに傷が付かないように置いときましょう。

ついでに、L側でスピードメーターギアが外れるので、それもしっかりと保管。

動きが悪いようだったら、中にグリスを塗りたくっときましょう。

これで、準備完了!
長かったですねぇ…(;´▽`A``
これだけで、1時間かかっちゃいました。。
次は、いよいよ、フロントフォークを外します!!!(* ̄0 ̄)/ オゥッ!!


2.フロントフォーク外し

さてさて、いよいよ、フロントフォークを外します!!
まず、ボルトを左右2箇所ずつ緩めます。
とりあえず、写真はR側だけ。
L側も同じようにあります。

ここと、

ここ。
フォークを締め付けて固定している、というわけです。
なので、これは外す必要はないので、緩めるだけ。

で、緩めたら、フォークを引っこ抜けるのですが、、、なかなか硬い…(ーー;)
まぁ、何年もこのままだったはずなので、当然ですね。
そんなときは!
例の上のキャップ。

こいつに、タオルでも被せて、ハンマーでぶっ叩いてやりましょう!!(`0´)ノ
ゴンゴン叩いていると、フォークがドンドン下がってきて、ある程度まで下がったら、回しながら引っこ抜いてやりましょう。
抜けました♪(^ー^)ノ

反対側も同じように抜いちゃりましょう!

もしハンドルを外せてなかった人は、ここでハンドルも外れることになります。
なので、フォークのあった穴に糸で固定するもよし、自分はこんな感じで固定しました。

便利な六角レンチ♪(^ー^* )

さてさて、ここまでくれば、後はオイル交換して、掃除するだけです!
でも、こっからの作業は、OHの予定が崩れたため余裕がなくなり、写真が少なくなってしまってます。。
ご了承を…m(_ _"m)ペコリ


3.オイル排出&清掃

フォークを取り外してまずすることは、オイルを排出することです。
そのために、まずオイルスッター(廃油ポイ)を準備しておきます。
そうしたら、ハンドルのところで緩めたフォークボルトを外します。

もし、OHをする場合は、フォークボルトを外す前に、フォークの下の裏(?)に付いているソケットボルトも緩める必要があります。
が、これが厄介…
外そうにも、フォークの固定が出来ず、回すとフォークも一緒にクルクルクルと…(-ω-;)
で、結局ネジをなめそうになってきたので、諦めることに…
フォークが取り付いた状態でやればできたのかなぁ…( ̄  ̄;) うーん
ちなみに、インパクトドライバーを持ってるんで、それならば外せそうだったんですが、届きませんでした…
変に奥まったところにあって。。
うーん、無力…(w_−; ウゥ・・

まぁ、気を取り直して、フォークボルトの取り外し!
これは、フォークがフレームに付いている状態で緩めてないと、非常に大変になるので、
もし緩めてなければ、もう一度フォークを取り付けて緩めることになります(^^;
緩めてれば、手で簡単に外せます。
が!
中のスプリングの張力が働いているので、迂闊に外すと、ポンッ!!とボルトが飛んでっちゃいます。。
顔の前でやってたら、顔面直撃しちゃいます…( ̄Д ̄;;
気を付けて外しましょう。。

で、外したらこんな感じ↓

このまま傾けるとオイルが出てきちゃうので、そのままオイルスッターへオイルを捨てます。

なんか、群青色って感じです。
ちょっと、ザラザラしてるんで、金属の擦れカスなんでしょうかね??
両方あわせて1L無いんで、余裕で入ります。
上のように出なくなったら、逆さまにしてしばらく放置。。

で、オイルを捨てたら、分解しましょう!!(^▽^)/
放置しておいたフォークを持ち上げると、フォーク内になるグレーの筒と、ワッシャー、スプリングが出てきます。
それらは適当に新聞の上などに並べておきましょう。

さらに、フォークの外にあるダストシールも外します。
これは、隙間に−ドライバーを突っ込んで、起こしてやるような要領で取り外します。
簡単には取れないんで、全周囲を起こしてやりましょう!
で、ダストシールが外れると…

ぎゃああぁぁぁーーーー!!!!!.....煤S(;゚□゚)ノ
と叫びそうになるぐらいの汚れが…
何年物でしょうね…
一番下のソケットボルトを外せれば、この下に入っているオイルシールなるものも交換できるのですが。。
それでも外せないかと、何度もフォークをガツンガツン引っ張ってみましたが、やっぱり無理なようです…(ーー;)
なので、これの交換は諦めました…
部品発注したのに…(/_<。)
ちなみに、中にCクリップが一つ入っています。
これは外せるので、外して掃除しましょう!

まぁ、ここの汚れにはパーツクリーナーを吹っかけたり(ホントはゴム製品にはNG…)
汚れをキリのようなもので地道に取ったりして何とかマシに。。ε=( ̄。 ̄;)フゥ
他にも、フォークの内側や外側にパーツクリーナーをこれでもかッ!!ってぐらいぶっ掛けたり、
中から取り出したパイプとかスプリングにも吹っかけまくって、油汚れを落とまくったら…
清掃完了!!!

終わったら、元通りに戻しておきます。
ちなみに、スプリングは下が、上がになるように入れます。
疎か密かは分かりますよね?
疎はバネの隙間が広がってる方、密は縮まっている方です。
お間違いなく!


3.オイル注入

で、遂にオイル注入!
新品のオイルは、真っ赤っかでした。。( ̄ー ̄?).....??アレ??

途方もない時間の流れ群青???


ってことですか?
どんな化学反応が起きているんでしょうか?
謎です。。

と、ここでサービスマニュアル参照しましょう。
規定量は、1−4にありますが、『オイルレベル:103mm』となっています。
これは

『フォークをいっぱいに縮めた状態で、フォークの上縁から103mm下までオイルを入れる』

ということです。
なので、いっぱいに縮めて、オイルを入れます。
最初は、ギリギリまで入れちゃって大丈夫ですよ(^ー^)ノ
オイルを入れたら、フォークを上下に数回スライドさせます。
そうすると、隙間に溜まっていた空気が逃げて、オイルレベルが下がります。

そうしたら、もう一度入れます。
今度は、中のスプリングの上縁よりも2,3cm低めに。
で、その状態で、オイルレベルを測定します。
定規やメジャーを中に入れて測るのでもいいですし、
オイルレベルゲージなるもの(1500円ぐらい?)でやれば一発です。
自分は、注射器に耐油チューブを付けたものでやりました。
チューブに103mmのところに印を付け、それを中に垂らして、注射器を吸えば大体103mmに。
まぁ、こんなん大体でいいんです!ヽ( ´ー`)ノフッ

オイルを入れ終えたら、フォークボルトを締め(ここでは手で締めるだけでOK)て元の状態に。


4.取り付け

オイル交換が終わったら、後は取り付けるだけ!
もう少し、頑張りましょう!!(* ̄0 ̄*)ノ オォー!!

まずは、フォークを下から差し込んでいきます。
もし、フォークの穴にハンドルを固定している場合は、外しておきましょう。
差し込む度合いですが、フォークの上の側面に溝があるのですが、それが見えないように入れます。
まぁ、見れば分かりますよ(^ー^)ノ
で、フォークを入れたら、2箇所ある固定のボルトを締めます。
トルクは、上が2.3kg-m、下が3.5kg-mです。

次にそのままハンドルを戻しちゃいましょう!
フォークに押し込むだけ!
ハンドルの根元の裏側にストッパピンというのがあって、ハンドルが動かないようになってるんですが、
まぁ見れば分かります。(6 ̄  ̄)ポリポリ
ま、元のポジションで入れれば、大丈夫ですよ。
で、入れたら割り締めボルトを締めます。
トルクは1.2kg-m
まぁ、適当でも大丈夫でしょう。。

次は、タイヤを入れましょう!
スピードメーターギアがコロコロしてて邪魔くさいですが、頑張って入れます。
まぁ、ここら辺は大変ですが難しくはないでしょう(*^^)
アスクルを入れたら、ジャッキを降ろし、ボルトを締め、最後にフォークの下にある4つのボルトを締めます。
アスクルボルトは、6.0kg-mですが、自分のレンチソケットに<24>はないので、で。。(^^;;
まぁ、キツめに締めとけば大丈夫でしょう!(*゚▽゚)ノ ムセキニン...
フォークの下の4つのボルト(アスクルフォルダシャフトボルト)は、2.2kg-mです。

お次は、フェンダー!
これも4箇所のボルトで固定〜♪
トルクはど〜でもいぃですよ♪

最後にブレーキキャリパー!
これはつけるだけですね。
キャリパーマウントボルトを2つ締めるだけ。
トルクは2.7kg-mです。

これにて作業終了!
ハンドルに体重を掛けて、フォークのクッションを確かめ、オイルの漏れがないことを確認して、終了〜☆(*゚▽゚)ノ


●感想

OHしないとオイル漏れは直らない、そう考えていた時期が、俺にもありました。
OH必要ねーじゃん!
これが率直な感想です。
まぁ、交換してから1000km近く走りましたが、全く漏れる様子はなく。。
ちょっと、カスが付いているのが気になりますがね。
まぁ、全然大丈夫ですよ(^ー^)ノ

ちなみに、使用感としては、クッション性が大きく向上!!
段差を乗り越えるのが、こんなにも衝撃が少ないとは思いませんでした…(゚O゚;
まぁ、自分が乗り始めて5年もの間…、いや恐らく購入されてから1度も換えてなかったものでしょうからね。