キャブレター同調調整


スパーダのエンジンは、Vツインエンジンということで、2気筒になります。
つまりエンジンが2つに分かれていると言うわけですね。
で、エンジンの2つのピストンには、それぞれ別のキャブレターが着いています。
このキャブレターから送られるガソリン(混合気として)は、
同調がとれていないと、フロントとリアから送られる割合が5:5にはならないのです。
そうすれば、当然フロントとリアの爆発力が違ってくるので、不調の原因となりますね!
なので、この同調を調整し、5:5にしてみます。(^▽^)/

同調調整は、通常バキュームゲージを使って吸引力を調べるのですが、ゲージが少し高い。。
まぁ、2000円程度ですけど、そこを自作してやってみました☆(*^^)


●調整時期

・アイドリング中の回転数が不安定
・キャブのOHの時、フロントとリアを分離して行なった場合


●用意する物

・自作ゲージ
・注射器?とホース(負圧作成用)
・+ドライバー(中)
・−ドライバー
・メガネレンチ<12>


●作業

1.前準備(ゲージの作成)

自作するときの最大の難点は、自分で作らなければならないこと。。
で、そこには失敗もあるというわけです。
まぁ、これは大して難しくないので、頑張りましょう☆

さて、今回のゲージを作成するには、以下の品物を集める必要があります。

・耐油チューブ(内径5mm程度を5mほど)
・水槽用のエアー切り替えコック(2個)
・水槽用のチューブジョイント(1個)
・幅3〜5cm程度、長さ1.5mぐらいの板(1本)
・結束バンド(少々)

以上で作り上げます。

まず、耐油チューブを板に合わせて折り返して3mに切り、残りを半分に切って1mを2本にします。
次に3mのチューブを板に合わせてU字 に折り畳みます。
それを結束バンドで板に固定します。
チューブを潰さないように注意して下さい。

チューブをつけたら、水を入れます。
大体半分ぐらい入れましょう。
少なすぎても多すぎても、調整が難しくなります。
水を入れたら、コックの取り付けになります。

コックは、こんな感じで取り付けます↓↓

でかい画像なんで分かりやすいですかね?
写真のコックの左側は、エンジンに繋ぐためのホースです。
右側のは、水補給用だったんですが、これだと水を入れようとしても、接続部から漏れてくるので意味ありませんでした…
このチューブの内径が少し大きくて、これだと空気の漏れもあり、すぐ取れてしまうので根元を結束バンドで固定しました。。
それでも空気漏れがあるので、ゴム製の接着剤を添付。
ようやく空気漏れがなくなりましたよ。。(; ̄ー ̄A アセアセ・・・
ちょっとでも空気漏れがあれば、計測に結構影響しそうなんで、気をつけましょう!
さて、これでゲージ作成終了!!
次は、ゲージなどのセットをします!


2.準備(ゲージのセットまで)

まずは、軽くエンジンを暖気させましょう。

5分くらい暖気させたら、エンジンを止め、タンクを浮かしてコックを出します。
まぁ、これは簡単ですね。
12番でタンクの付け根のボルトを外し、何かをタンクの端に挟んで浮かせれば、コックが見えます。

このコックの手前に付いているバキュームホースだけ引っこ抜きます。
ここに、チューブを差しこみ、注射器(?)を繋ぎます。
これは、注射器を引けばタンクに負圧を発生させるしくみです。
でも、何故負圧を発生させるのが必要なのかはわかりません。。(^^;
負圧がでないと、ガソリンが送られないんでしょうかね?
まぁ、キャブ内にガソリンが残っているんで、そこまで大きな影響はない気がしますが。。
注射器を引っ張ったままでないといけないので、チューブクリップなどを使うといいかも知れません。
自分は、引っ張ったまま、同調調整をしました(^-^;
やりにくかったです…

で、次は、ゲージのセットをします。
同調調整は、2本のホースをそれぞれのエンジンに繋ぎ、そこの吸引力を調べるわけです。
どこに繋ぐかと言うと、、、
  

この赤○2箇所になります。
左が前バンク、右が後バンクです。
前バンクのネジは、外しにくいですが、頑張りましょう。
自分のスパーダは、このネジがかなり錆びていて、普通のドライバーでやったらナメかけてしまいました…( ̄□ ̄;
でも、インパクトドライバーで何とか外せましたけど。。
気を付けましょう(^^;;
で、このネジを外すと、穴が開いているんですが、そこに水槽用のチューブジョイントを差し込みます。
ネジと同じように、グリグリ捻りながら差し込んでいけば、大丈夫です。
もしくは、片側にマイナスドライバーが入るような傷を付け、ドライバーでやってもいいと思います。

後バンクのは、バキュームホースが繋がる部分です。
写真(右)のはバキュームホースを外してあります。
ここに繋ぐのがいいのですが、ホースは外しにくいので、ホースにチューブを繋いでしまってもいいですね。
そのときは、水槽用のチューブジョイントを使うのがいいかもしれません。
自分は、チューブ径が大きかったので、無理やりねじ込みました(^^;

これで準備完了〜!!
次はいよいよ同調調整です!


3.同調調整

まずは、ゲージのコックを両方とも同じぐらい開けておきます。
この時、全開にしてしまうと、調整が難しいそうなので、自分は半分ほど開けました。

こんな感じです。
左がエンジンに繋ぐ方です。
右のは開けてしまうと密閉が保たれないので、閉めておきます。
で、その垂直に閉めたコックに対して、エンジン側のコックが当たるまで倒します。
ちょうど触れたところで止めて、反対側も同じ様に。。
そうすると、両方とも45度ぐらい開いた状態になります☆(^ー^)ノ
これで調整しますが、ちょっと触れたり当たったりするだけで 変わってしまうので、注意しましょう。(^-^;

で、上のようにコックを繋いだ状態で、タンクに負圧を作り、エンジンをかけます。
エンジンをかけると、水面がどちらかに上がります。

こんな感じです。
見えづらいので、大きな画像で。。
左端のがバキュームホースと繋いでいる部分です。
調整は、同調アジャストスクリューで行ないます。

使い回しですが、上の黄色い枠のやつです。
このスクリューは、−ドライバーで行ないましょう。
ただ、場所が少しやりづらい所にあるので、頑張って下さい(^^;

この写真のは、少し調整した後です。
実は、最初、エンジンをかけたら、片側だけ急上昇してエンジンにが吸い込まれそうになりました…( ̄△ ̄;)
実際、少し吸い込まれたかも知れません…
慌ててキルスイッチで止めましたが、このままではゲージを見ながら調整は難しいようなので、
先にスクリューを回してからエンジンをかけ、水面の上がり具合を見たらすぐ止めて、またスクリューを回して…
の繰り返しで、だいたいの位置まで調整したのが、上の写真です。。(^-^;
コツは、どっちに振れているかを見たら、反対に振れるようにスクリューを大きく回して、チェックしたら、また逆側に回して、、、
と、徐々に回すのを小さくしていくように調節することです。
で、だいたい20cm程度の差しかなくなってきたら、微調整に入ります。
実際には、上の写真くらいの差であれば、ほとんど問題はないですが、せっかくなので微調整。

微調整は、アイドリング状態で測ります。
ゲージを見ながらスクリューを回していきます。

ここまで調整しました〜☆ε- ( ̄、 ̄A) フゥー
ホント、ほんの少し回して、回して、、、で調整しましたよ。
少し回しすぎるだけで5,6cm動いちゃうんで、大変でした(^^;

調整が終わったら、ゲージなどを全部外して、バキュームホース・前バンクのネジを付けて、タンクを戻して終了〜☆(*゚▽゚)ノ


●効果

アイドリングが超安定!!ヽ(*'0'*)ツ ワァオォ!!
不規則な回転はどこへやら!
音も静かになりました!